9月11日(土)
超人と姐さんと「とりや」で呑んだ
姐さんのピッチが恐ろしく早い
酒強すぎや
これは負けてられんと気合いを入れて呑みました。途中から記憶が無い
気づいたら外で姐さんと超人を見送ってました。見送ってる時、左のコンタクトが落ちました
探してみるものの見つかりません
呑んでる最中にもコンタクトが落ちました
もぉ~うっとおしい
ええかげんレーシックしたい
仕方ないので帰ります
部屋に入ろうとするも…
鍵がない、何故?
鍵を探してさ迷い歩きました
散々探すものの見つかりません
どうしよう
部屋に入れない
そうだ
警察に行こう
警察に行き紛失届けを記入しました
酔っぱらってるので字は汚いし何書いてるのかも分かりません
そのあとツカツカと歩いて行き、長椅子で横になりました
7、8人の国家権力が束になって
「帰れ帰れ」
と言ってきます
うっとおしいので無視して寝ました
朝5時、2人の警官が僕を起こしにかかります
一人は若いながらもしっかりした感のある警官
もう一人は年配ながらも口のきき方を知らない猿野郎
要約すると
「上司の命令だから帰れ」
鍵を無くして部屋に帰れない市民に向かってよくそんな非情なことが言えるな
コンタクトも無くして前もマトモに見えんのに
「市民が困っとんねん」
と訴える
すると横から猿野郎が
「駅に行って寝ろ」
「警察で寝るのはいかんけど駅で寝るのはいいのか?」
「責任転嫁甚だしい話やな」
と僕が言うと
駅前のホテルに金出して止まれ
「お前の良心は痛まんのか?」
「上司の命令や」
「分かった分かったほな出たところで寝るわ」
「敷地内は駄目だ」
猿野郎は馬鹿の一つ覚えみたいにひたすら上司の命令だと繰り返す
見事なまでの長いものには巻かれろな犬精神
さすがは警察官
最も重要なのは自己保身なのだ
僕は
「お前意味わかんね」
と猿野郎を指差しながら言う
すると
「お前って言ったなぁ」
ええおっさんが酔っぱらいに向かって真剣にブチキレてきた
それがとにかく面白かった
その上、超恩着せがましく
「可哀想だから今までおいてやったんや有り難く思え!」と言い放つ
おいおい警察は市民の味方じゃねえのか
税金で運営して税金で飯食ってるくせに偉そうにしやがって
朝の6時になったら大家に連絡しろ
いやいや大概迷惑やろ
挙げ句の果てには
警察を覗いたら
誰か寝ている…
これはどういうことかと
市民が本部に通報した
だから上司にバレたんだとか
しょうもない嘘までつき始めた
マザーファッカーの相手をするのもいい加減飽きてきたし
外も明るくなってきたし
そろそろ帰ってやることにした
嘘つき猿野郎
再び部屋まで戻った僕はドアの前で荷物を隅々まで調べた
こっ…これは
ポケットから取り出したipodが
なんと剥き出し状態
普段はプラスチックのケースに収納されている
あのipodがだ
これは何かあったに違いない
真実はいつも1つ
名探偵コッサンの登場である
犯人は犯行現場に必ず戻る
つまりはそういうことだ
もう一度「とりや」周辺をあたってみることにした
路面に散らばる鏡
そしてipodケース
その横には太陽の光に照らされて光輝く部屋の鍵
こっさんは無事鍵を手に入れたのだった
めでたしめでたし
完