EDU FALASCHI / VERA CRUZ の感想 地獄

【EDU FALASCHI】という自身の名前を冠したバンドでの初のオリジナルアルバム『VERA CRUZ』

大航海時代(1500年頃)のブラジルの植民地時代の歴史について語る壮大なるコンセプトアルバム

ジョージが先住民の部族長の娘と結ばれるまでの物語

これはアルバム1曲目の “Burden” のグラフィック・トレーラー

聴いただけで脳汁出てくる曲なのだがビジュアル化のおかげで視覚からも情報が得られ、これから始まる物語へと飛び込みやすくなっている

そしてこの先には衝撃的なイントロを持つ凄まじいメロスピ曲が…

感想

このアルバムが凄い!
めっちゃ凄いんですわ!!

twitterでも書いたけど、
前回の “THE GLORY OF THE SACRED TRUTH” は

「近年よく聴いた曲ベスト5」には余裕で入るくらい聴きまくって大好きなので、必然的にアルバムの期待値が上がり、その上twitterのフォロワーさんの評判もすこぶる良いので期待しまくって聴いた結果

滾りまくって、鳥肌立ちまくって、あの歴史的名盤 “Temple of Shadows” を超えて優勝したのです

現代風に言えば「VERA CRUZしか勝たん」ですわ!
使い方が合っているかは知らんけど…

よく聞く話で、ストリーミングが主流となった現代社会はイントロの短い曲しか聴かれなくなってきていて実際どんどん短くなっているとか、アルバム全曲聴いたことがないとか、曲単位でしか聴かないとか…
「はあ〜!?」ですわ

様式美とか構成美とか今の人は全く気にしないんですわな
そりゃあ全てにおいて真逆を行ってるメタルは売れないはずだわね

まあそんなの求めてる人がコンセプトアルバムなんて聴くわけがないからどうでもいいんだけど、聴いてもよく分からんだろうし

何が言いたいかというと「アルバムは通しで聴いてなんぼ」ということ

創り手が考え抜いた曲配置の抑揚や流れに興奮し感動しじっくり味わい尽くすのが醍醐味な訳です

勿論、世の中にはじっくりと味わい尽くす気にならないアルバムの方が多いのは間違いないですよ

それらは所詮それまでのアルバムなんです

創った人の才能がそれまでだったのかもしれんし、たまたまそんな出来だったのかもしれんし、そもそも聴き手が求めてるものではなかったのかもしれない

さて、このアルバムはというと

この手のジャンルの最高峰であり最重要アルバムだと断言出来ます。
来月は好きなバンドのアルバムラッシュだけど…正直こんなの出されたらもうどんなバンドも勝てないでしょう

マジでそう思ってるし、個人的には満点あげてもいい
まさしく「VERA CRUZしか勝たん」だ

いや本当にこれに勝ったら大したもんですよ

まあ、この手のジャンルだけに限ったわけでは無いけどネタ尽きてるというか、余程革新的なことや発想の転換でもなければ、めっちゃ良い止まりで、中々感動まではしないよね。学生の頃ならいざ知らず、限られた時間の中で感動出来なかったものに対してヘヴィロテ出来るかといえば実際問題難しい

色々と飽和状態の中、感動させようとしたら良い感じでプログレ化して、えげつないレベルの楽器隊を配置して物凄い演奏させるしかなくなってるんじゃないのと思えてくる今日この頃

そのど真ん中を突き進んだアルバムが「VERA CRUZ」である

曲はヴァラエティに富んでいて流れも完璧であり、曲の配置がいちいち秀逸過ぎるのでダレなくて全く無駄がない上に色んな角度からアプローチしてくるセンス

クワイアの使い方、マックス・カヴァレラの使い方が抜群に上手い

ゲストの使い方を熟知した高いプロデュース能力

聴けば聴くほど凄い、塩梅のバランスと内包された質量がEduの才能の全てを物語っている

このアルバムの評価を更に何段階も押し上げているのが音の良さ。音圧やバランスも文句の付けようが無くアグレッシブであり理想的というか完璧なサウンドプロダクション

声に関しては心配しなくてもいいです。もう “Aqua” の頃の彼では全くありません。病を克服して更に逞しくパワーアップしている感じもありつつの完全復活で、これからが再び全盛期となるであろうことを示唆しています

聴いてて思ったのは「何か…来るとこまで来たなぁ」ってこと それをまさかのEduが成し遂げるなんて…と凄く感慨深くて、こんな凄いアルバムを創ってくれたことがとにかく嬉しくて、うるうるしてた涙が溢れてきて止まらなくなって号泣となった

ご飯を造りながら “VERA CRUZ” 聴いて号泣している自分。もうすぐ嫁さんが仕事から帰ってくる。涙を止めなければ…と思うも、止まらない

帰ってきた嫁さんに言われた言葉は「アホや、うつ病じゃないの?」

この後、ご飯食べながら暫く涙止まらなかった

てかCD聴いてここまで号泣したのは初めての体験だった

個人的に思う真の名盤の定義とは

今日はこの曲が一番好き、今日はこれ…とその日の気分などによってころころと一番好きな曲が入れ替わるアルバムだと思っている

それは勿論ほぼ全ての楽曲が好きで完成度が高いという前提だけども

一番好きな曲が1曲しか浮かばないのは当たり前ながら名盤とは言わない

このアルバムに関しては今はまだ全曲好き過ぎて、とてもじゃないが1曲なんて選べない状態(この段階で既に名盤は確定している)

そして、これは間違いなく

時代を、世界を、変えるマスターピースとなるアルバムです

今の時代にこれが出たのはデカい!色んな意味で本当にデカいと思うよ

Edu期のアングラが好きだった人は絶対に聴くべきです。嘘はつきません。絶対に損はさせません

共に新時代の幕開けを感じようではありませんか!!

べた褒めでしょ笑
本当べた褒めなんだよこのアルバム

ああ本当、来日して欲しい
そしてこのアルバムの曲を
この時のように

会場でEduと一緒に歌いたい

一日でも早くそれが可能な世の中になって欲しい


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